【東方】探して家出っ娘!プロローグ2【紅魔組】 [SS]
タイトルが決まりました。以後、「探して家出っ娘!」をよろしくお願いします。
とは言え、シナリオ案の提供の副産物のようなものなので、動画の方と違って続くかどうか・・・^^;
気の向くときにちまちまと書いていくとしますか~
それではプロローグ2(前回の続きです)、よろしければどうぞ。
探して家出っ娘!プロローグ2
『しーん……………………。』
って部屋の中で叫んでどうするのよ私!美鈴は門、パチェは図書館にいるんだから聞こえるわけないでしょうに!唯一すっ飛んでくる可能性のある咲夜はお使いに出てもらってるから言わずもがな。もし仮に聞こえてたら地獄耳もいい所。尚且つ帰ってきてたらもはや変態。でもいくらウチの子とは言えそんな人知を超えた真似―――
「お呼びでしょうか、お嬢様」
「君の姿に感動した」
サクトラマンが…帰ってきたっ!
…え、帰ってきた?
なぁにぃ!?
「さ、咲夜!?なんであなたここにいるの!?」
「時間を止めながら走って参りました」
「そういうことを聞いてるんじゃなくって!」
「そもそもお嬢様がお呼びになられたのでは?」
「いやまぁそうなんだけど!?」
落ち着け落ちケツ落ち着くんだ私。そして逆に考えるんだ。そもそもこの子は人間超越しちゃってるようなもんだから、人知を超えた真似しちゃってもいいって考えるんだ。
ワンツーレミィで納得する、ワン、ツー、レミィ!はい納得した。
「ゴホン。さて、本題に入ろうか」
(あたふたするお嬢様も愛くるしいですが、キリッとしたお嬢様も凛々しくて素敵です…)
「今現在、屋敷の中で非常事態が起こっている。咲夜はパチェをこの部屋の前まで連れてきなさい。私は美鈴を呼んでこよう。内容は無駄な混乱を避けるためにメンバーが揃ってから通達するものとする」
「質問よろしいですか?」
「何かしら?」
「お話から察するに…外部からの侵入者は無しと思われますが、襲撃の危険性も無しと考えてよろしいですか?」
「えぇ。それで構わないわ」
いくらなんでもあの子が私たちを襲うなんてことはないでしょうし。
「はい、畏まりました。それではパチュリー様を呼んでまいります」
能力を行使し、あっという間に視界から消えてゆく咲夜。私もこうしちゃいられない。早く美鈴を呼んで来なくては。
廊下を駆け、門へと急ぐ。廊下は走ってはいけません、などとはるか昔にならったような気もするが、今はそんなこと気にしている場合ではない。そういえば「廊下を走らない」で思い出したけれど、避難の際の「お・か・し」ってあるじゃない?あれって、「押さない」「駆けない」「喋らない」の頭文字つなげた奴だけど、大昔に「押さない」「駆けない」「死なない」の方が正しいって力説してるやつがいたのよ。それを聞いたとき、幼心になるほど、と思ったね。死んじゃ元も子もないもの。
…なんて話が脱線しているうちに門へ到着。
「美鈴、いるわね?」
「しくしくしくしくしくしく…」
泣き声はあれど姿なし。と言うことは花壇かしら?
「コラ美鈴、お前の仕事は門番だろう?門前で突っ立ったまま寝るのはまだいいが、勝手に門をはな―――」
え?
あ…ありのまま今起こった事を話すわ!
『門を勝手に離れていた美鈴を叱ろうと思ったら美鈴が花壇の大きい穴の中にうずくまって泣いていた』
格好的に、暗いよ狭いよ怖いよを想像するといいかもしれない。
「めい…りん…?あなた、どうしたのよ?」
「レ゛ミ゛リ゛ア゛様ぁ~!お花が…私のお花がぁ~!」
戸惑いながらもしゃがみこんで声をかけると、涙目の美鈴が急に抱きついてきた。こ、コラ美鈴!こんな薄い胸なんかに顔埋めてないの!埋めたきゃ自分のでやってなさい!…なんて言うことも出来ず、よしよしと頭を撫でる。なんて大きな子供だ全く。…他意はないぞ?
周囲を見渡せば、美鈴のいるクレーターを中心に千切れ飛んだ茎、葉、蕾が散乱していた。花壇を囲う煉瓦も砕けていたりひびが入ったり。いうなれば花壇全体壊滅状態だ。一応隅っこの方に無事なのもちらほら残ってはいるものの、余波にやられたのか、いかにも元気がない。
聞いていた以上にフランの奴が暴れてくれちゃったようだ。美鈴、花が咲くの楽しみにしてたものね。そりゃこんな有様じゃ心折れちゃうのも仕方ない、か。でも生憎その感傷に浸らせてあげられるほどの余裕は今はないのだ。早くいつもの美鈴に戻ってもらわないと大変なことになる。こうなったら目には目を、歯には歯を、熱血には熱血じゃい!
「ねぇ、美鈴…?」
「ぐすっ…なんでしょうか…?」
ぺちっ。軽くやさしく頬を張る。
「その顔は何だ?その目は!その涙は何だ!そのお前の涙で…この花壇が救えるのか?」
「レミリア…様?」
「落ち込むなとは言わない。お前がどれだけその花壇に愛情を注いできたかは分かっているつもりだ。だが、目を反らすな。現実を見ろ。そして残ったものに気づけ」
「あっ…隅っこの方…!」
「花壇は後でみんなで直そう。もちろんあの愚妹も一緒にだ。そしていつか美しく咲くであろうその花を私に見せてくれ」
「はい…はいッ!」
「さて、ここからは“仕事”の話だ」
表情とともに、場の空気が一瞬にして変わる。ふぅ、何とか立ち直ったようね?
「今、紅魔館内でてぇ変なことが起こっている。侵入者がいるわけではないので襲撃の恐れはないのだが、私、お前、パチュリー、咲夜であたらねばならないだろう。詳細は無駄な混乱を省くために、今言ったメンバーが揃い次第伝えよう。ひとまずは私についてきてくれ」
「はっ。おおせのままに」
さてと、結構時間を食っちゃったみたいだし、早くフランの部屋に戻らなくっちゃ。でも、そ・の・ま・え・に…。
「フッ…、安心しろ。花壇の応急処置は妖精メイドにやるよう手配しておく。お前は安心して任務にあたれ」
「レミリア様…感謝いたします」
不安は取り払ってあげとかないとね?
…プロローグ3へ続く
とは言え、シナリオ案の提供の副産物のようなものなので、動画の方と違って続くかどうか・・・^^;
気の向くときにちまちまと書いていくとしますか~
それではプロローグ2(前回の続きです)、よろしければどうぞ。
探して家出っ娘!プロローグ2
『しーん……………………。』
って部屋の中で叫んでどうするのよ私!美鈴は門、パチェは図書館にいるんだから聞こえるわけないでしょうに!唯一すっ飛んでくる可能性のある咲夜はお使いに出てもらってるから言わずもがな。もし仮に聞こえてたら地獄耳もいい所。尚且つ帰ってきてたらもはや変態。でもいくらウチの子とは言えそんな人知を超えた真似―――
「お呼びでしょうか、お嬢様」
「君の姿に感動した」
サクトラマンが…帰ってきたっ!
…え、帰ってきた?
なぁにぃ!?
「さ、咲夜!?なんであなたここにいるの!?」
「時間を止めながら走って参りました」
「そういうことを聞いてるんじゃなくって!」
「そもそもお嬢様がお呼びになられたのでは?」
「いやまぁそうなんだけど!?」
落ち着け落ちケツ落ち着くんだ私。そして逆に考えるんだ。そもそもこの子は人間超越しちゃってるようなもんだから、人知を超えた真似しちゃってもいいって考えるんだ。
ワンツーレミィで納得する、ワン、ツー、レミィ!はい納得した。
「ゴホン。さて、本題に入ろうか」
(あたふたするお嬢様も愛くるしいですが、キリッとしたお嬢様も凛々しくて素敵です…)
「今現在、屋敷の中で非常事態が起こっている。咲夜はパチェをこの部屋の前まで連れてきなさい。私は美鈴を呼んでこよう。内容は無駄な混乱を避けるためにメンバーが揃ってから通達するものとする」
「質問よろしいですか?」
「何かしら?」
「お話から察するに…外部からの侵入者は無しと思われますが、襲撃の危険性も無しと考えてよろしいですか?」
「えぇ。それで構わないわ」
いくらなんでもあの子が私たちを襲うなんてことはないでしょうし。
「はい、畏まりました。それではパチュリー様を呼んでまいります」
能力を行使し、あっという間に視界から消えてゆく咲夜。私もこうしちゃいられない。早く美鈴を呼んで来なくては。
廊下を駆け、門へと急ぐ。廊下は走ってはいけません、などとはるか昔にならったような気もするが、今はそんなこと気にしている場合ではない。そういえば「廊下を走らない」で思い出したけれど、避難の際の「お・か・し」ってあるじゃない?あれって、「押さない」「駆けない」「喋らない」の頭文字つなげた奴だけど、大昔に「押さない」「駆けない」「死なない」の方が正しいって力説してるやつがいたのよ。それを聞いたとき、幼心になるほど、と思ったね。死んじゃ元も子もないもの。
…なんて話が脱線しているうちに門へ到着。
「美鈴、いるわね?」
「しくしくしくしくしくしく…」
泣き声はあれど姿なし。と言うことは花壇かしら?
「コラ美鈴、お前の仕事は門番だろう?門前で突っ立ったまま寝るのはまだいいが、勝手に門をはな―――」
え?
あ…ありのまま今起こった事を話すわ!
『門を勝手に離れていた美鈴を叱ろうと思ったら美鈴が花壇の大きい穴の中にうずくまって泣いていた』
格好的に、暗いよ狭いよ怖いよを想像するといいかもしれない。
「めい…りん…?あなた、どうしたのよ?」
「レ゛ミ゛リ゛ア゛様ぁ~!お花が…私のお花がぁ~!」
戸惑いながらもしゃがみこんで声をかけると、涙目の美鈴が急に抱きついてきた。こ、コラ美鈴!こんな薄い胸なんかに顔埋めてないの!埋めたきゃ自分のでやってなさい!…なんて言うことも出来ず、よしよしと頭を撫でる。なんて大きな子供だ全く。…他意はないぞ?
周囲を見渡せば、美鈴のいるクレーターを中心に千切れ飛んだ茎、葉、蕾が散乱していた。花壇を囲う煉瓦も砕けていたりひびが入ったり。いうなれば花壇全体壊滅状態だ。一応隅っこの方に無事なのもちらほら残ってはいるものの、余波にやられたのか、いかにも元気がない。
聞いていた以上にフランの奴が暴れてくれちゃったようだ。美鈴、花が咲くの楽しみにしてたものね。そりゃこんな有様じゃ心折れちゃうのも仕方ない、か。でも生憎その感傷に浸らせてあげられるほどの余裕は今はないのだ。早くいつもの美鈴に戻ってもらわないと大変なことになる。こうなったら目には目を、歯には歯を、熱血には熱血じゃい!
「ねぇ、美鈴…?」
「ぐすっ…なんでしょうか…?」
ぺちっ。軽くやさしく頬を張る。
「その顔は何だ?その目は!その涙は何だ!そのお前の涙で…この花壇が救えるのか?」
「レミリア…様?」
「落ち込むなとは言わない。お前がどれだけその花壇に愛情を注いできたかは分かっているつもりだ。だが、目を反らすな。現実を見ろ。そして残ったものに気づけ」
「あっ…隅っこの方…!」
「花壇は後でみんなで直そう。もちろんあの愚妹も一緒にだ。そしていつか美しく咲くであろうその花を私に見せてくれ」
「はい…はいッ!」
「さて、ここからは“仕事”の話だ」
表情とともに、場の空気が一瞬にして変わる。ふぅ、何とか立ち直ったようね?
「今、紅魔館内でてぇ変なことが起こっている。侵入者がいるわけではないので襲撃の恐れはないのだが、私、お前、パチュリー、咲夜であたらねばならないだろう。詳細は無駄な混乱を省くために、今言ったメンバーが揃い次第伝えよう。ひとまずは私についてきてくれ」
「はっ。おおせのままに」
さてと、結構時間を食っちゃったみたいだし、早くフランの部屋に戻らなくっちゃ。でも、そ・の・ま・え・に…。
「フッ…、安心しろ。花壇の応急処置は妖精メイドにやるよう手配しておく。お前は安心して任務にあたれ」
「レミリア様…感謝いたします」
不安は取り払ってあげとかないとね?
…プロローグ3へ続く
2011-05-08 02:40
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コメント(2)
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こんにちわ
五月も二週目に入り、如何お過ごしでしょう?
まだまだ寒さも続く今日この頃お身体には
お気を付けながら勉学に勤しんで、
自分のペースでゆったりと
朝の陽ざしを浴びることで、自己管理も
できてくるといいますので。
御自愛しながら毎日をお過ごしください。
動画観させていただきました。
鬱となっていた心も動画のおかげで、
晴れ晴れと笑顔になる事が、
できました。
これから自己ペースを守ってお身体と
勉学大切にしながら、動画作成
励んでください。(^ ^
小説も第二弾読ませていただきました。
シナリオも着々とイメージが固まっております。
この際のず様のイメージ通りで進めようと思います
(シナリオを作る際どうやらカードが重くなりそうで)
ですので、迷子イベントがっつり使わせて
もらいます(苦笑
でもちょっと変わる予定です
どうかわるかは、まだ未明
とりあえずシナリオ作って発動できるか
とか色々四苦八苦しながらやってみます。
by 風邪と格闘中の得も知れぬ物 (2011-05-08 16:06)
>ミシュアさま
どもです^^
動画と小説、ともに気に入っていただけてなによりです。
ただ、小説の方の更新は不定期ですので、あくまで参考通りとかにしておかれた方がよろしいかもしれません苦笑
システム・イベントは完成してもストーリーが未完成という事態にもなりかねませんし(笑)
ちなみに、一応は今月内にプロローグを終わらせようと思っておりますが・・・やはりそれでも時間がかかるでしょう^^;
あー、長文書きの才能が欲しいものです(ToT
by のず (2011-05-15 02:18)