【東方】探して家出っ娘!プロローグ1【紅魔組】 [SS]
本作は東方プロジェクトの二次創作となります。
主人公は紅魔館組ですが、こんなのおれのレミィじゃない!フランじゃない!などという可能性が大です。
また、動画と同じく相変わらずのgdgdなかほりがプンプンいたします。
それらが大丈夫な方のみお読みください。
※5月8日追記:タイトルが決まりました
0、プロローグ
「お姉さまのバカー!もう知らないんだから!」
「ちょっとフラン!?待ちなさい!?」
慌てて手を伸ばすも霞をつかむ。その間に妹はきれいな金髪をはためかせ、飛ぶ様に広間を出て行ってしまった。まぁ実際に飛んでいたのだけれども。我が妹ながら良くあんな細い羽根で飛べるもんだとお姉ちゃん感心しちゃうわホント。
それにしても、全くあの子にも困ったもんだ。なんと言ったらいいんだろうね、子犬?それともよちよち歩きを覚えたばかりの赤ん坊?あっちにいったりこっちにいったりそっちにいったり、挙句の果てにどっちにいったか分からなくなったり。かと思えば、いたずらしてたり、誰かにちょっかい出してたり、わがまま言いだしたり…。
確かに今まであの子には辛い生活を送らせてしまっていた。だからその反動とでもいうのかしら?あの子が色んなものに興味を持って活動的になっているのは姉としてとても嬉しいし、たくさんのことを知ってあの子の世界をどんどん広くしてもらいたいって思う。
けれど。けれどだ。
美鈴の花壇を荒らし、パチェの本の山を崩し、咲夜のティーセットを割り、そして私の、私の…ッ!
あぁ――――――――――――ダメだ。
この怒り、どうして抑えることができようか。
思い出すだけで湧き上がる憤怒。血が沸騰し、拳は戦慄き、身体が燃える。
―――我を誰と心得る?紅魔の主、レミリア・スカーレット。誇り高き吸血鬼なるぞ。滅びこそ我が喜び。死にゆく者こそ美しい。さぁ、我が腕の中で息絶えるがよい!
…ってああもう!何やってんのよ私。相手は妹でしょうが。ここはお姉ちゃんらしく寛大な心で…寛大な…こころ…で………うん、それ無理。むしろアレよね、やっちゃいけないことしたらビシッと叱ってやるのが「いいお姉ちゃん」よね。間違いを間違いって指摘してあげなければ、きっとまたやってしまうだろう。過ちは、繰り返させない!
「フラン?私だ、お姉ちゃんだ」
妹の部屋をノックして尋ねる。もちろん、母性に満ち溢れる優しい声でかけるのも忘れない。あぁ、なんていい姉なのだ私は。
「さっきは急にどなって悪かったわ。私も反省している」
かつ、相手を叱るよりも先に自分の非を詫びる。素晴らしきかな、オトナのオンナ。これぞ出来女。
「だけどあなただってやっちゃいけない事をしたのよ?さぁ、扉を開けて出ていらっしゃい?みんなにきちんとごめんなさいしなきゃでしょ?」
そして無理やり謝らせるのではなく、あくまで自発的に謝ることを促す。ココ大事。これからフランが外の世界で生きていくことになった時、謝罪ひとつ出来ない人間(いやまぁ吸血鬼なんですけど)はやっていけない。お友達だって怒らせちゃうし、下手すれば仲間外れにされちゃう。そんなこと断じてゆ゛る゛さ゛ん゛ん゛ん゛!
だが、しかしだ。
「ちょっとフラン?聞いてるの?」
姉がここまで言っているのに返事一つしないというのは何事か。
「聞いているのなら返事の一つくらいしなさい!」
さすがにここまでされるとムカッと来ちゃうわね。空笑いが止まらないわ。ははは。
「………フラン?これが最後のチャンスよ?返事をしなさい。もしくは扉を開けなさい」
「……………。」
しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。
『プツン』
切れた。私の身体の中で何かが切れた。決定的な何かが。
「フラン!あなたねぇ!」
扉を蹴破って部屋に押し入る。もう許さない。君が謝るまで私は怒るのをやめない!
「自分が何をしたか分かって…る……の?」
あれ?あれれ?
部屋には誰もいなかった。小さく灯るランプ。呆然と突っ立ている私。開けっぱなしの窓からそよぐ風が私の髪をくすぐってゆく。それが心地よかったのと、拍子抜けしてしまったのとで、一気に怒りの風船はしぼんでしまった。
はぁ…。何なのよこれ。ため息をつきながらぼふんとフランのベッドに仰向けで横になる。視線を少しずらすと、星空が視界に飛び込んできた。そして少し欠けた満月。まさに自然の描く未完成の芸術。不完全な今でさえ、透き通るようなその光を浴びるだけで己の妖気が高まっていくのを感じる。もうすぐで満月。きっとその晩は祭りのようになるのだろう。そうだ、あの子と一緒にお月見をするのもいいかもしれない。星を眺め、その時を夢想する。
どれだけそうしていただろうか。ふと視線を動かした時、ベッドの横の小さなテーブルの上に一枚のメモのようなものが乗っているのに気がついた。なんだこれ、と手を伸ばし、紙面を見る。
『おねぇさまへ いえでします。さがさないでください ふらん』
「どういうことなの…?」
頭が回らない。理解ができない。思考が追いつかない。
「嘘でしょ、コレ」
指先がチリチリする。口の中はカラカラだ。目の奥が熱いんだ!
「フランの!フランの馬鹿-------っ!」
なんてことしてくれるんだコイツは!
「美鈴!パチェ!咲夜!みんな集まりなさい!非常事態よ!」
主人公は紅魔館組ですが、こんなのおれのレミィじゃない!フランじゃない!などという可能性が大です。
また、動画と同じく相変わらずのgdgdなかほりがプンプンいたします。
それらが大丈夫な方のみお読みください。
※5月8日追記:タイトルが決まりました
0、プロローグ
「お姉さまのバカー!もう知らないんだから!」
「ちょっとフラン!?待ちなさい!?」
慌てて手を伸ばすも霞をつかむ。その間に妹はきれいな金髪をはためかせ、飛ぶ様に広間を出て行ってしまった。まぁ実際に飛んでいたのだけれども。我が妹ながら良くあんな細い羽根で飛べるもんだとお姉ちゃん感心しちゃうわホント。
それにしても、全くあの子にも困ったもんだ。なんと言ったらいいんだろうね、子犬?それともよちよち歩きを覚えたばかりの赤ん坊?あっちにいったりこっちにいったりそっちにいったり、挙句の果てにどっちにいったか分からなくなったり。かと思えば、いたずらしてたり、誰かにちょっかい出してたり、わがまま言いだしたり…。
確かに今まであの子には辛い生活を送らせてしまっていた。だからその反動とでもいうのかしら?あの子が色んなものに興味を持って活動的になっているのは姉としてとても嬉しいし、たくさんのことを知ってあの子の世界をどんどん広くしてもらいたいって思う。
けれど。けれどだ。
美鈴の花壇を荒らし、パチェの本の山を崩し、咲夜のティーセットを割り、そして私の、私の…ッ!
あぁ――――――――――――ダメだ。
この怒り、どうして抑えることができようか。
思い出すだけで湧き上がる憤怒。血が沸騰し、拳は戦慄き、身体が燃える。
―――我を誰と心得る?紅魔の主、レミリア・スカーレット。誇り高き吸血鬼なるぞ。滅びこそ我が喜び。死にゆく者こそ美しい。さぁ、我が腕の中で息絶えるがよい!
…ってああもう!何やってんのよ私。相手は妹でしょうが。ここはお姉ちゃんらしく寛大な心で…寛大な…こころ…で………うん、それ無理。むしろアレよね、やっちゃいけないことしたらビシッと叱ってやるのが「いいお姉ちゃん」よね。間違いを間違いって指摘してあげなければ、きっとまたやってしまうだろう。過ちは、繰り返させない!
「フラン?私だ、お姉ちゃんだ」
妹の部屋をノックして尋ねる。もちろん、母性に満ち溢れる優しい声でかけるのも忘れない。あぁ、なんていい姉なのだ私は。
「さっきは急にどなって悪かったわ。私も反省している」
かつ、相手を叱るよりも先に自分の非を詫びる。素晴らしきかな、オトナのオンナ。これぞ出来女。
「だけどあなただってやっちゃいけない事をしたのよ?さぁ、扉を開けて出ていらっしゃい?みんなにきちんとごめんなさいしなきゃでしょ?」
そして無理やり謝らせるのではなく、あくまで自発的に謝ることを促す。ココ大事。これからフランが外の世界で生きていくことになった時、謝罪ひとつ出来ない人間(いやまぁ吸血鬼なんですけど)はやっていけない。お友達だって怒らせちゃうし、下手すれば仲間外れにされちゃう。そんなこと断じてゆ゛る゛さ゛ん゛ん゛ん゛!
だが、しかしだ。
「ちょっとフラン?聞いてるの?」
姉がここまで言っているのに返事一つしないというのは何事か。
「聞いているのなら返事の一つくらいしなさい!」
さすがにここまでされるとムカッと来ちゃうわね。空笑いが止まらないわ。ははは。
「………フラン?これが最後のチャンスよ?返事をしなさい。もしくは扉を開けなさい」
「……………。」
しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。
『プツン』
切れた。私の身体の中で何かが切れた。決定的な何かが。
「フラン!あなたねぇ!」
扉を蹴破って部屋に押し入る。もう許さない。君が謝るまで私は怒るのをやめない!
「自分が何をしたか分かって…る……の?」
あれ?あれれ?
部屋には誰もいなかった。小さく灯るランプ。呆然と突っ立ている私。開けっぱなしの窓からそよぐ風が私の髪をくすぐってゆく。それが心地よかったのと、拍子抜けしてしまったのとで、一気に怒りの風船はしぼんでしまった。
はぁ…。何なのよこれ。ため息をつきながらぼふんとフランのベッドに仰向けで横になる。視線を少しずらすと、星空が視界に飛び込んできた。そして少し欠けた満月。まさに自然の描く未完成の芸術。不完全な今でさえ、透き通るようなその光を浴びるだけで己の妖気が高まっていくのを感じる。もうすぐで満月。きっとその晩は祭りのようになるのだろう。そうだ、あの子と一緒にお月見をするのもいいかもしれない。星を眺め、その時を夢想する。
どれだけそうしていただろうか。ふと視線を動かした時、ベッドの横の小さなテーブルの上に一枚のメモのようなものが乗っているのに気がついた。なんだこれ、と手を伸ばし、紙面を見る。
『おねぇさまへ いえでします。さがさないでください ふらん』
「どういうことなの…?」
頭が回らない。理解ができない。思考が追いつかない。
「嘘でしょ、コレ」
指先がチリチリする。口の中はカラカラだ。目の奥が熱いんだ!
「フランの!フランの馬鹿-------っ!」
なんてことしてくれるんだコイツは!
「美鈴!パチェ!咲夜!みんな集まりなさい!非常事態よ!」
2011-04-14 23:00
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コメント(4)
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こんにちわ。
読ませていただきました、東方projectは
やった事は大分前に紅魔卿を一回ほど知人が
メッセンジャーをインストールと共に
「なぜか」はいっていたfileにありまして・・、
そこで知りました。
ですからシューティングだという事は大体は
解っておりました
ルナティックしかやってく、逆にノーマルだと
球が遅くぴちゅる変な人間です(笑)
小説はRPGツクールで使わせていただいて
よろしいでしょうか?
題名は仮に東方紅魔境とでもしましょう。
魔境はまあ・・・あれです
ジパングのノリできっと彼らが・・・(ぇ?
どうぞこれからも動画も御身体もおきをつけながら
地震気にしない様にとは言いませんが、
ストレスは大敵なので、なにとぞ気分転換
などしながら、お過ごしください。
ps:携帯はあちらに書いてあった通り
ニ、三回送っております。
おそらくそれだと思われます、自分は
大体9時から10時で寝てしまうので、
その前あたり(子供みたいですが、眠いのです)
なら大体大丈夫です。
家でフランがふらふらでるよ・・。
いいたかった・・後悔してるし反省もしました。orz
とりあえず、使わせてもらいますネタを、
詰まってました、本当につまってたんですよ。
これで進みます。
とりあえず通じてるならメールだけでも送ってみます
by 靜疹的抑圧地震加的圧力。得て知れぬ物 (2011-04-15 15:23)
>ミシュアさん
ども、のずです。
ルナティックシューターでいらっしゃいましたか!いやはや、ノーマルクリアで精いっぱいな私にとっては夢のまた夢です^^;
SSに関してはご自由にどうぞ!
・・・というよりも、お気に召したようでなによりです。あれこれ想像して書いてみた甲斐がありました^^
いつになるかは分かりませんが、続きを書いてみてもよろしいでしょうか?
もっとも、そちらの原作と凄まじく乖離してしまいそうですが苦笑
さてと。それでは。お体に気をつけてくださいませm(_ _)m
by のず (2011-04-18 21:47)
こんにちわ、ご健康にかわりはありませんか?
今日寒かったり暑かったりと気象の差も
上下してきて、普段着はいまだに長袖です。
地震がいまだに続く今日、ガスや電気など
身の回りにお気をつけてください。
のず様の小説をもとに今RPGツクールで
東方幻魔境を作り始めました。
幻想入りとか世の中にはあるみたいですが、
実際世界観知らないので、
のず様の小説を頼りに作ってみます。
幻魔境は
フランが家でから始まり
フランの家でを探しに皆で探しに行く事になる
そしてフランを探し終えた後
フランが持ち帰った
玉一つがフランをまたさらってしまうという(笑
そしてまーた玉をめぐって一騒動。
この玉なんと人の欲を引き出し、我欲と獣の血を
覚醒させちゃうっていうとんでもない
玉だった・・・。
(何処かで聞いた事ある?まあそうでしょうねえ)
そして玉は欲をすい、
欲望の塊としてとある神社で人の邪念を
吸い続けているそこにフランも!
助けなければ一刻も早く・・・
とまあこんな感じですねストーリーの概要は。
PS:PCのメールですか!(笑)なるなる
携帯電話だとお金かかりそうですよね
まあそちらが妥当な案ですね(笑)
(しっかし何でつながらないんだろ?)
では、御身体無理なさらないようお気をつけて。
色んな案とかまってます!
RPGツクール2は貴方の案を
心から待ってます(何処かの社長さんのセリフ)
そういや・・
アイドルマスターで天外魔境
やってみないんですか?
by 頭の中意識が剥離(ストレス)中な得も知れぬ物 (2011-04-21 12:44)
>みしゅあ様
お疲れ様です、のずです
ついにタイトル決まったのですね!
これでまた一歩前進ですねっ!
にしてもストーリーそう来ましたか~
私が勝手に考えたお話ではフランが帰ってくる所でおしまいなので参考になるかどうかは全く持って未知数ですが、暇があれば書いていきますのでよかったらどうぞ~^^
アイマスに関しては、正直なところ今でいっぱいいっぱいなのでちとキツいかと思われます^^;
ご期待に添えずすみませぬm(_ _)m
メールに関してですが、すごく謎としか言いようがありません苦笑
こんなこと今までなかったのですが、一体何が・・・?
とりあえず、携帯への返信こそ出来ませんが、みしゅあさんの携帯から私にPSメールアドレスをメールで送ってくださいますか?
折り返しそちらの方へ返信させていただきたいと思いますb
by のず (2011-04-25 01:07)